テント村通信アーカイブ



震災から2年・改めて反原発闘争を闘おう!
自衛隊配備強化にも反対!(2013年4月号掲載)




 東日本大震災から2年がたち、この3月には各地で原発反対の集会デモや学習会が開催された。

 一方で経産省前テントでは緊迫した動きもある。こ のテントの撤去を求めて、国は2月十8日に仮処分の申請(申立)を行った。3月6日に東京地裁の決定が出され、執行官によって十4日に公示された。現時点 では債務者を特定するために占有名義の変更禁止、場所の占有権は裁判所が持つが、債務者らに限り使用を認めると言う状態だ。つまり今のところテントの使用 状況に大きな変化はない。だが、撤去へ向けての安倍自公政権の側からの攻撃であることには間違いない。テントを守り抜き、今後の反原発闘争を粘り強く闘い 抜こう。


3月の原発反対行動


 3月にあった一連の原発反対行動を紹介していこう。

 3月3日には 「ひなまつりデモンストレーション in くにたち」が国立で行われた。もうこの仮装デモは7回にもなるが、一60名参加となかなか盛況。おひな様の仮装以外にもそれぞれ創意工夫の装いで歩き、様々なパフォーマンスで沿道に原発反対を訴えた。

 3月9日には明治公園で1000万人アクションの主催する「つながろうフクシマ!さようなら原発大集会」という集会とデモがあった。こちらは一万5千人の参加。

  ひな祭りデモでも先頭をつとめたリクルマイのライブに続いて、呼びかけ人のアピールが続く。鎌田慧さんは「原発事故より経済が大事だという政治の動きがあ るが、私たちはそれを許さない」と発言。大江健3郎さんや落合恵子さん、澤地久枝さんらが原発を推進してきた国と自民党の責任を追及し、きちんと被害を受 けた人々に補償を出させようと訴えた。

 デモ隊が出発する際に、警官隊の強い規制があり抗議した仲間が不当逮捕された。直ちに弁護士が接見活動を 行い、3月一一日に逮捕された仲間は無事に奪還された。反原発行動でも、しばしば逮捕者が出るようになった。反弾圧の日頃からの備えや素早い救援活動はど んなデモでも必要だ。きちんと弾圧への心構えは共有化したいものだと思う。

 3月22日には冒頭で紹介した経産省前テント撤去へ向けての動きに対して、抗議集会がテント前で行われた。参加は300名。集会前には、制服向上委員会のライブや福島から来た人々のUストリームを使ってのアピールも行われた。

  2本松市からきた稲村さんからの「福島には(観光で)来ないで欲しい。来れば福島が人が住めるところのように思われてしまう。」という意見はきつい話だ が、考えさせられる。実際、線量が高く健康被害がでる可能性が高い場所が、福島市・2本松・郡山市などの至る所にある。毎時0.23μシーベルト以上が東 京の自治体では除染を行う基準だが、そんな数値を遙か越える場所に人が住み続けているのが現状だ。「直ちに健康に被害はない」などという無責任な政府答弁 は、福島での被ばくの実態を隠し、原発の再稼働を推し進めようとするためのごまかしの台詞なのだ。

 3月23日には福島県民集会が福島市郊外のあ づま体育館で行われ、7千人が参加。組合動員などは昨年の郡山集会より落ちたようだが、農業・漁業・林業・観光業など各産業界代表者の原発反対の意見は厳 しい内容で、ますます現地の状況は大変になっていると感じさせるものだった。


安倍政権下での軍事政策


 原発 以外に、軍事面でも安倍自公政権の反動性はますます顕著だ。4月28日を「主権回復の日」として式典を行う動きは、沖縄の強い反発を招いている。また多く の反対を押し切って配備が強行されたオスプレイは本土での低空飛行訓練を3月から開始。さらに辺野古新基地建設のための埋め立て申請がなされ、やはり沖縄 現地では強い反対の声があがっている。

 一方先島諸島への自衛隊配備の動きでは、与那国島での土地取得が、防衛省側と現地提示の金額が大きく食い違い、今年度中取得は不可能になった。だが防衛省は現地での工作などを強め、再度土地取得の動きを目指すだろう。

 領土問題での周辺諸国との緊張関係をも政治的に利用しつつ、安保強化・自衛隊強化の動きはますます強い。原発と軍備強化に真っ向対決してこの春を闘い抜こう。



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