テント村通信アーカイブ



大飯原発再稼動に反対するぞ!
―原発もオスプレイも反対―(2012年7月号掲載)




 6月16日、野田首相は大飯原発3、4号機の再稼動を正式に決定した。    関西電力管内での電力不足が主な理由だが、明確な根拠はない。大飯原発の地震・津波に対する安全対策も暫定でしかない。稼動させないと維持費用が増えていく電力会社のための決定でしかない。また、首相は、それに先立つ8日にも記者会見を行い、停電になれば「国民の生命を守れない」「産業が空洞化して職がなくなる」などと脅しともとれる発言を連発した。

 こういった政府の動きに対して、再び反原発の声が各地で盛り上がっている。記者会見直後の6月10日には、「第4回原発どうする!たまウォーク」が国立で行われた。ウォークは、一橋大南門を出発し、富士見通りや駅前ロータリーを通り、中央線のガードを抜け、北口の小さな公園で解散という珍しいコースだった。参加者は約100名とこれまでのたまウォークと比べると少なかったが、東海村で反対運動に取り組んでいる仲間からのアピールもあり、活気のあるウォークとなった。

 その他にもこの間、国分寺や府中で集会やデモが行われており、再稼動反対の動きは三多摩でも盛り上がっている。22日の首都圏反原発連合呼びかけによる首相官邸前の行動には主催者発表で約4万人が参加したとされる。いまこそ再稼動反対、原発反対の声を、各地で粘り強くあげていく必要がある。


こんどはフロリダでオスプレイが墜落!


 再稼動決定の前日には、またオスプレイが墜落したというニュースが飛び込んできた。 6月13日、米国のフロリダ州で訓練中に墜落事故を起こし、5人が負傷した。

 オスプレイは、4月にもモロッコで事故を起こしたばかり。誰が見ても構造的欠陥があるのは明らかだが、米軍は「構造上の問題はなく、原因は操縦ミスだ」としている。


沖縄にも横田にもオスプレイはいらない!


 さらに6月19日、朝日新聞が、このオスプレイが米軍の全国にある6つの低空飛行ルートを使って訓練を行う計画があると報じた。これは米軍が防衛省に示した「環境影響報告書」に書かれていた内容から明らかになった。オスプレイの普天間配備後も岩国基地とキャンプ富士で「2〜6機が毎月2、3日間」訓練し、年間離着陸は約500回。これと別に、低空飛行ルートでの訓練は、年間330回、高度は150m以上の範囲で行う計画だという。

 低空飛行ルートは、これまでも地形が似ているなどということから、朝鮮半島有事に備えたFA18ホーネットなどの攻撃機による対地空爆の訓練が行われてきた。1994年には艦載機A6Eイントルーダーが、高知県早明浦ダム上流に墜落し、パイロット2名が死亡した事故も起きている。

 これまでに米兵64人が死亡している、ただでさえ事故の多いオスプレイが、全国各地を飛び回り、しかも高度150mという超低空で飛ぶとなれば、重大な事故が起きないはずがない。こんな計画を臆面もなく披露する米軍も問題だが、これを受け入れる日本政府はもっと信じがたい。

 こういった状況の中、私たちは、6月30日に「オスプレイは沖縄にも横田にもいらない6・30デモ」を同実行委主催で行う。午後2時から福生公園にて集会を行い、3時からのデモでは横田基地第2ゲート前で申し入れを行う予定だ。3月にはこの横田基地にオスプレイを1時配備する計画も浮上したが、周辺自治体の反対要請で、立ち消えになった。

 しかし、全国の低空飛行ルートを飛び回るとなると、今後も絶対に横田には来ないとは断言できない。オスプレイはもはや沖縄だけの問題ではないのだ。多くの人々がともに「沖縄にも横田にもオスプレイはいらない」の声をあげるよう呼びかけたい。


オスプレイも原発もぜーんぶいらない!


 オスプレイは米軍の象徴だ。なぜなら米軍の象徴が海兵隊であり、海兵隊の象徴がオスプレイだからだ。世界中で戦争をしかける米軍、その中でも殴りこみ部隊である海兵隊、そしてそれを戦場に急襲して投入するオスプレイ。事故もおりこみ済みで飛ぶオスプレイは、敵も味方も、人の命を1顧だにしない米軍の象徴なのだ。稼動のためには常に被曝労働者を必要とする原発も同じである。だからこそ、オスプレイも、原発も、いらないの声をともにあげよう!



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