テント村通信アーカイブ



原発回帰の野田新政権成立を糾弾する!
―東京都総合防災訓練 反対闘争に集まろう!(2011年10月号掲載)



 震災と原発事故から半年。奇しくも9・11となったこの日、各地で反原発の行動が展開された(詳細はテント村通信4面を参照されたい)。その翌週の17日には「第2回 原発どうする?たまウォークin立川」が行われた。曙一丁目公園を出発したウォークは、出発の際は200名弱だったものの解散地点の錦中央公園では400名近い人数に膨れ上がっていた。ウォーク後の分科会と野外ライブにも100名以上が参加し、参加者の関心の高さがうかがえた。

 しかし、中央政界に目を転じれば、野田政権に変わったことで「脱原発依存」というスローガンすらもまったくなりを潜めてしまった。国連総会では「原発の安全性を世界最高水準に高める」とまで発言した。世論調査等を見ても脱原発という意見が圧倒的に多い。にもかかわらず、権力にはそれを実行する意思は微塵も感じられない。形だけのストレステストを経て、再稼動が始まり、自然エネルギーに転換するまでの「つなぎ」として、電力の安定供給の「担保」として、という口実でいつまでも原発が継続させられる恐れがある。反原発という意見を思いに止めるのではなく街頭で一人でも多くの人が声を上げていく必要がある。


防災ショーになってしまった 立川市防災訓練


   史上最悪の原発事故。既存の防災体制は、それを防ぐことはできなかった。9月11日には、立川市総合防災訓練も行われた。

 例年は、小学校を会場に住民の避難訓練や体験展示など、比較的地味な訓練が行われてきた。しかし、今年は、市役所の「新庁舎が完成したことにより、新たに立川広域防災基地連絡協議会の構成機関に参加を呼びかけ、市役所周辺を会場としました」(テント村の申し入れへの文書回答、9月1日付)。

 具体的には、前半は第八消防方面訓練場にて「震災消防訓練」という消防による救出・救護訓練を行い、後半は市役所北側広場にて例年と同様な訓練を行うという二段階の構成になった。事前の申し入れでも市側は、市庁舎二階の災害対策本部室の機器の「習熟訓練」などを行うことがあくまでも主眼と言っていた。

 しかし、当日、私たちが抗議のチラシを配布していると、まず上空に飛来してきたのは自衛隊のOH―1偵察ヘリ。低空で何度も派手に旋回し、その後消防の救助ヘリなども飛んできた。会場内も、避難してきた住民などが消防の救助活動を遠巻きに見物しているという状況で、あたかも防災ショーのようであった。

 「震災の教訓を踏まえた」「実践的に…実施する」(実施要綱)という方針とはかけ離れた訓練だった。震災後初の総合防災訓練が、このような結果になったことはまことに皮肉である。これについては時機を見て早々に抗議する予定である。


東京都防災訓練 反対集会&デモに結集を!


 防災訓練といえば、今月29日には東京都総合防災訓練が行われる。これまでも再三報告してきたように、6月から実行委が結成され、テント村も参加してきた。

 現時点で判明している情報では、訓練会場はほぼ2ヶ所と考えていい。都立小金井公園(付近の花小金井南中学校を含む)と臨海部である。当初予定されていた花小金井駅前での訓練はなくなった模様であるが、それ以外については都の秘密主義でまだまだ不明な点が多い。臨海部とはどこなのかすら数日前にしか判明しないだろう。実行委としては、当日は、午後からの報告集会、その後、武蔵小金井駅周辺でのデモを行う。

 都民の生命ではなく、首都機能を守るための東京都総合防災訓練に、震災があった今年だからこそ、反対の声をあげていこう!



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