沖縄の普天間基地問題で、民主党政権の裏切りが決定的となった直後の5月31日、「沖縄を裏切るな!新宿ど真ん中デモ」が行なわれた。主催は「沖縄を踏みにじるな!緊急アクション」実行委。短い宣伝期間にも関わらず約400人が参加し、日米合意の撤回を求めて新宿の街を練り歩いた。
デモの前に、集合場所の新宿駅東口アルタ前広場で一時間ほど情宣活動。この間、続々と集まってくるデモ参加者に次々とマイクが渡される。日米共同宣言の発表直後とあって、参加者の怒りと意気込みは強く、広場は事実上の集会状態となっていた。
デモは新宿駅東口から、靖国通り、明治通り、新宿通りなど、新宿の賑やかな場所をほぼ網羅するコース。しかも、アルタ前をデモ隊が3回も通るという珍しいものだった。「コースは一筆書きでないと許可しない」という警察のお決まりの規制が、いかに根拠のない不当なものなのかがよく分かる。十数名の太鼓隊もいて賑やかなデモは注目度も高く、花園神社の祭りの準備に来ていた地元の人が、法被姿のままデモに参加する一幕もあった。
デモ終了後も大勢の人がアルタ前広場に残り、1時間ほどアピールを続けた。
辺野古への基地移設とセットにする形で、米軍ヘリパッドの建設が予定されている高江では、建設反対の座り込みに参加している住民が国から通行妨害で提訴され、ノグチゲラの産卵時期が終わる7月初頭にも工事が強行されかねない情勢だ。しかも裁判所は5月26日付けで、国と住民に和解勧告を出してきているという。和解を勧告するなら、国は工事自体も今すぐ止めるべきだ。
6月12〜13日には、ヘリパッド建設に反対する連続企画も東京で行なわれる。
12日の集会は、講師に「ヘリパッドいらない住民の会」の方、金高望弁護士(ヘリパッドいらない弁護団)、花輪伸一さん(WWFジャパン)をお迎えして、裁判や高江の環境などについて、話していただく(共同主催:沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック/ゆんたく高江)
13日の「第3回ゆんたく高江」は、高江に思いを寄せるミュージシャンが中心になって、音楽でヘリパッド反対をアピールする。高江現地からも、清水さんがカンカラ三線を持ってかけつける予定だ。
在日米軍基地の問題に対しては、その前提となる日米安保条約の存在こそを撃つべきという意見や、さらに数々の密約を強要してきた米国政府にこそ抗議するべき、という立場もある。
6月19日には、「2010反安保連絡会」の主催で、集会「60年安保闘争から50年 もうやめよう日米安保」が行なわれる。集会後にはデモまたは首相官邸申し入れも行なわれる予定である。
また、7月17日には実行委主催で、福生市民会館での屋内集会と、米軍横田基地に向けたデモが予定されている。
沖縄に赴いて直接座り込みに参加するにせよ、東京で抗議行動をするにせよ、声をあげ続けることだけが、現状を打開する唯一の方法だ。1人でも多くの人に、これらの行動への参加をよびかけたい。